ようやくCOMBIグッズがすべて完成して、このあいだ写真家三田のスタジオにて物撮りを行った。やっぱり商品のイメージが良ければ欲しくなるし、餅は餅屋だと思う。
ちゃんとしなくてもそれなりに出来るからこそ、ちゃんとしておきたい気持ちがある。というのも「ちゃんとしない」ことの水準って年々上がってるから、より専門性とか個人性って色濃く現れるように思う。iPhoneでキレイな写真が撮れたり(実際三田も動画撮影に用いていてちょっと驚いた)、写真加工アプリのフィルターがセンスよかったり、いい雰囲気のフリー素材が充実していたり、年賀状メーカーがオシャレになっていたりする。ここまで書いてそういったものを使うことを「ちゃんとしない」と言うのは正しいのか?と自問。色んな人が色んな餅を自分でつけるようになったからこそ、餅屋の餅は「ちゃんとしてる」ことが分かる。一回自分でやってみることって、できなさを分かるって意味でもとても大事。単純に楽しいし。
CM?ティザー?PV?も作ったのでそれもまた見てもらいたいところ、こちらの音楽もちゃんとしてるレコーディングエンジニア玉田に頼んで一緒に作った。
そんなわけで、明日21:00リリースです。思いつくことは大体やったので(まだレタッチとかしてるけど)、COMBIを知って使ってもらえたら嬉しいところ。
グッズ制作にまつわる入稿が一段落した。いくつか作っていて、結構手のかかったものがこの間無事完成して到着した。ご期待ください。
グッズ制作に伴い、フォント名を決めることに。「Character」はプロジェクト名だしそもそも意味が広い、もう少し狭い名前がいいなということで「COMBI」にした。各アルファベットごとで大文字小文字の2つの図を作っているので。あとは文字もコンビも組むもんですしねって言うギャグ。
とにもかくにもグッズはぼちぼち揃い、あとは諸々の販促物を用意してリリースというところです。ご期待ください(2)
そういえば図柄の線幅をすべて一定にした。明朝的な趣があるというか、図柄に対して作為を感じてしまったので。小さく表示したときにスッキリ見える利点はあるけど、それよりもなんかチャラく見えてしまった。
このフォントの特徴は大文字小文字の関係だったり「タイプしたら絵が出る〜」というディンバットフォントならではの単純な興味のくすぐりなので、必要十分以上に追った絵としてのクオリティがジャマだった。
今回はシュッとしてるよりちょっと野暮ったいぐらいのほうが機械的でいいかな、と思ったのであった。
引き続きグッズの話。「フォントと親和性のあるもの」ってなんだろか、と考えると「文字で機能するもの」とも言える。そういうものはこすられまくってるので、それが何かは配置や組み合わせで大体検討もつく。たとえば大きな1つの数字と1から30くらいの数字が並んでいればカレンダーだし、紙面の左上と右下の対称に同じマークと数字があればトランプだし、「ココにあるからコレに見える」ってフォーマット探しゲームというか。
そういうグッズをCharacterで作れば読めなくても成立するんじゃないかなと試作中。あとフォント単品では売らずグッズにバンドルしたいなと思ってます。
グッズを作ろうと思っている。というか、この図柄を使った何かを売ってなんぼのフォントなので思っているではなく作らないといけない。
いわゆるグッズというよりはフォントと親和性のあるものがいいけど、あまりに独自性の高いものは作りづらい。といっても金型から起こすもようなものを作りたいわけではなく、気にしているのはポピュラーさとニッチさの天秤というか。ただの紙もマス目と数字をふればカレンダーになるし1mm単位に線を引けば紙メジャーにもなるので、その辺はトンチ次第。
清書した図をすべて並べた。今はこれをパス化している。
最初はすべて線をきっちり引いて作図しようと考えていたが、ライブトレースしてから形状を調整する方向で進めている。文字のように共通するエレメントがあるわけではなかったり、単純に作業効率を優先した結果。もちろん直線的だったりリピートで出来ているものは線を引いたほうが良いので、適材適所な進行。
ルールをどこまで適用するかっていうことは最近自分がぼんやり考えていることでもある。たとえば図形的に破綻しても徹底的に遵守することから生まれる独自性が見込める場合は、頭からお尻まで適用すべきだと思う。
一方、今回のように下絵である清書の時点で線幅を統一している場合は、Illustrator上で厳密にしようがしまいが大きなブレが発生しない。すべての図形の線幅がピッタリ揃っていないと許せない性分でもない(できれば揃えておきたいけど)。
ルールによる効果はなんとなく指数関数的な曲線のイメージがあって、プロジェクトの規模なり作品の点数なり影響範囲が広ければ広いほど作用する気がする。
あんまりカッチリ設定すると億劫になる、とはいえ作図する点数はそれなりに多い。作業者と監督としての自分を話し合わせた。
・使う線幅は2種類
・入り抜きは線幅/2
・角度は5度刻み
ノッてないときもギリギリ守れそうなルールを設定するに至った。
ほぼ全てのグリフの清書が完了し、残る大きな作業はパス化→フォントデータ化となった。
YPの制作で没頭することはあまりなく、出来る限り毎日30分〜1時間ほど充てコンスタントに作業している。(現状の作業がコツコツ積み上げられるタイプだから出来ている)
会社員だった頃は仕事帰りに個人制作を行い、その上で余裕があればYPもやるという取り組み方だったが、そうすると気分や体調に左右されるので先行きが見えなくなる。なので、自営業になったことも手伝い普段の業務に取り掛かる前に時間を設け、制作するようにしてみている。今のところ調子が良い。
1日30分の作業も30日間続ければ15時間分の作業になるので案外バカにならない。一方で2日で15時間たっぷり作業するほうがいい場合もある。健康第一。
部員に1つ前のバージョンを見せたところ、単語を添えていても?となることが多かったり図形的なムリが多そうだったので方針転換。
「その数で構成されているモチーフ」を選んだ。ちなみに2つ並んだ内の右図はShiftを押したときに現れることを想定している。これも同じルールのモチーフ違い。
できるだけその数字を基に構成されているものがいいけど、数が増えれば増えるほどこういうアイコン的な図では難しくなってくる。(例えば9つのボールを書こうとすると9の図だけ線幅が極端に細くなるし、同じ太さで描くと図が潰れてしまう)
というわけで9だけは9角形の/9本足の/9周する何か…ではなく、9にちなんだモチーフを選んだ。9人でプレイする、9つのボールを用いる、おまけに“球”。
フォントなので数字も考え中。そういえばMOTHER2の町の名前は数字にちなんでいたことを思い出し、自分も数字ネタを考えてみようとした。『タイヤが実った木で”タイヤキ”』的な滑稽な判じ絵でもいいかもと思いつつ、ルールとしては「数字に近い発音が含まれている単語」ということであまりムリのない絵になると思う。(Sk8er Boiと同じ言葉遊びってこと)
流して読んだらまあギリギリ理解できるという判断で”7″は無理矢理フタを閉じたけど、”9″が全く思い浮かばず困って本日の作業終了。
大文字小文字の他に2バージョンで作ったら選ぶ楽しさが生まれるんじゃないか?と思い、1つの単語から2つのイメージを書いてみた。
ただ、複数のイメージがあり意味的にもある程度ポピュラー(単語を示されてあ〜ってなるかならないかがそののライン)単語って中々なく、ここからさらに大文字小文字に分けることはムリが生じることから一旦は断念。まあフォントだしアップデートしていって追加版とかでも楽しいんじゃないかと。脇道にそれるのは完成させてからにしようと思い直したのであった。
大文字小文字のテスト。単純にものの大小だけでなく『大きい○○/小さい○○』という大小の概念大喜利で図を描いていけば面白くなると思う。
たとえばA=Animalで描くとして『A=ゾウ/a=ミジンコ』とすると意表つきつつギリギリ屁理屈じゃないモチーフ選びができるんじゃないか…とか。なので単語はできるだけ広義なものがよさそう。
とりあえずラフの図をグリフに設定。文字として読めなくてもいいが、A is for Apple的に図とイニシャルは合わせておきたいところ。図のカタマリとスペースの区切りが文章たらしめているんだなと改めて思う。
フォントという汎用的なツールであるから展開できることは多くあり、同時に局所的な目的を定義することは難しくもある。そうであれば、使用者の作風や趣味が反映できる作りにできれば、この制作は自分の手から離れて予想だにしない展開を見せるかもしれない(し、メモ帳に打ち込んで眺めておしまいかもしれない)。
様々に使用されて展開されていくことも大きな価値になるため、広く使用されるような内容/運用を考えていきたい。
後日ラフを浅野に見せたところ「絵文字フォントとしてこの図を使えば?」というアイデアが出る。フォントであれば解決する問題や展開が大幅に広がる。
・タイプ可能な媒体ならどこでも使用できる
・文脈に応じて言語としてもアイコンとしても扱える
・フォントファミリー(ウエイト、イタリック、コンデンス体など)の概念
・大文字/小文字の概念
たとえば”A”をタイプしてリンゴの絵文字が出るとする。
・Boldはそのままのリンゴ、Regularは半分に切ったリンゴ、Thinは芯
というように、フォントファミリーの仕組みに則った遊びも展開できるかも。
前述した例に沿ってこのイラストを取り扱うとなると
・絵文字・LINEスタンプ→コミュニケーションに最適化する必要がある
・アイコンセット→汎用的な意味を持つ必要がある
・ゲーム→ビジュアル先行で良いものを作れる自信がない
というように、基本的には通念的なテンプレートを自身の絵柄で埋めていくことになる。自主制作で行うにはあまり価値を見いだせなかった。
ただ、コミュニケーションツールやサインなど目的に即したものの可能性はやはり大きい。どうすればフォーマットに基づかず何らかの目的に即して作れるかを考えていたものの、良い答えは浮かばず。
なんでもないアイコン的なイラストを書き溜めていたが、元々無目的に作り始めたものなのでLINEスタンプや絵文字にしたところで売れもしなさそうなものばかりだった。一方で、作りためたラフの総覧には、絵文字一覧やアイコンやゲームのスプライトといった詰め合わせビジュアル特有の『所有欲やミニチュア趣味を満たすような魅力』があった。